理数男子のつぶやき

某大学に通っている理数男子が語ったり語らなかったり。ブログはあくまで個人の未熟な発言からできているのであしからず。

レポートを書いた記録[1年前期,教育学概論]

 不定期で上げていく、自分が実際にに大学に提出したレポートを晒していくシリーズ。

 第1弾は、2018年度前期「教育学概論」の最終レポートをあげてみようと思います。

 

問題 現代において、教員に求められる資質は何か。
すべての教員、自分が最も志望している校種に分けて論ぜよ。
文字数制限:なし かかった時間:文献含めて5時間程度?  
評定:S(秀)

 

時代に適応する教員の資質

 

1.はじめに  

 近年では、子供や大人を取り巻く環境が昔よりはるかに急速に変化している。そして、その影響に伴い子供の精神の不安定化など、様々な問題が起こっている。では、その急速な変化に適応していくために、私たちにはどのような資質が求められ、それをどう生徒たちに教育していくのか。よって、本レポートでは、すべての教員や私の今志望している高校教員について必要である資質能力を述べたのちに、それらの能力の獲得に向けてすべき行動を考察していくことで、教育界、または全体の将来的な展望を考えていくことにする。

 

2.すべての教員に必要であると考えられる資質能力

 私が考える、すべての教員にとって必要であると考えられる資質能力は、様々な意見を吸収でき、個人の多様性を認められる能力だと考える。その理由として、多様性を認められる能力を持つ教員は、生徒個人の発育に大きい意味をもたらすからだ。様々な意見というものは、教員の教育観に同意する考えと反する考えが混在することであり、まずは教員がその意見を好き嫌いせず受け入れることで、まず教員が生徒の個性を明確に判断し、多様性を受け入れることができる。 もし、教員が生徒に個人の教育観を押し付ける行為をした場合は、生徒に悪影響を及ぼす。なぜなら、生徒が教育観に則った生徒でしか育たなくなるからだ。富田氏によると、「児童の内面に配慮することなく、教員の思う行動・表現のみに着目した評価を行うのは、児童の実態への間違った評価を生む危険性だけでなく、教員の思いに合わせようとする役割を児童に認識させる危険性を有する行為である」(富田, 2013, p.109)と述べているように、児童側からしたら個性を成長できないどころか、先生の教育観に沿う行動のみをしようとしてしまうため、個性のない人間となってしまう。 また、多様性を受け入れられる教員は生徒の個性を育てることができる。たしかに、学校は集団生活の場であり、これから出る社会にでる人材として生徒指導をはじめとした教育は必要である。しかし、将来の社会において必要となるのは個性ではないだろうか。現在の就職活動では、リクルートスーツに身を包んだ若者たちが就職市場を右往左往する「没個性」の時代だと言われる。しかし、これからの教育業界では、主体的・対話的な学びを促すために行われる大学入学共通テストをはじめ、今までの「没個性」時代に一矢報いる改革が現在行われている。よって、個人がその人の個性を存分に発揮して就職し、そこで新たな開発等が行われることが見込まれる。 では、教員はその能力の獲得に向けてどのようなことをすればよいか。 まず、養成段階においては、多様性を認めるために、できるだけ多くの意見を自分の中に取り込むことが要求される。まだ教員になる前で自身の教育観が定まっていない人ならば、自分の教育観にとって良い・悪いがまだ判別できないため、好き嫌い、ということをせずに多くの意見を取り込むことができる。それを達成するには、身近な例で言えば、教育学概論や教職論の授業におけるリアクションペーパーの意見について耳を傾けることといわれるような、授業への積極的な参加が求められる。 また、教職生活後においては、教員の授業を他の教員に見てもらい、フィードバックをもらう研究授業に対して議論することが要求される。養成前と違い、自身の教育観が定まっている人が多いので、多くの意見を取り入れるには、研究授業などにおいて意見を貰う。それにより、気づかなかった周りの雰囲気や教員の教育観の押し付けについて気づくことができる。また、議論することによって今まで自分が間違っていたこと、または自分がこのまま続けていくべきことが明確に分かるうえ、教員と生徒という不平等な地位ではなく、教員間の対等な立場で議論することによって、より建設的な議論をすることができ、それをすることで教員の多様性について学ぶことができる。そこから、教員から生徒におろして考えることにより、生徒の多様性について学ぶことができる。

 

3.高校教員にとって、特に求められる資質能力

 私が考える高校教員にとって特に求められる資質能力は、様々な分野において専門性を持つ能力である。その理由として、高等学校にはある程度専門性を有する教育機関であるからである。宮木氏によると、「高等学校は中学校教育をベースに、高度な普通教育及び専門教育(職業教育)を施し、豊かな人間性や創造性、健やかな身体の育成に資することを目指す中等教育機関である」(宮木, 2013, p.121)と述べているように、たしかに高等学校は普通科専門学科などに分かれることから、誰でもわかるような、一般向けの授業を行わない。なので、それぞれの高校について中学校の学びから発展した専門的な教育が行われるのである。よって、その専門的な教育を行うには教員はその教える教科について専門的な教養を身に着け、それを元に教科指導を行わなければならない。 また、この教員の備え持つべき専門性は教科指導のみならず、生徒指導等の専門性も持たなければならない。理由として、高校生は心身が成長することにより、感情がより高度化するからだ。高校生は、急激な体の成長と心の成長に葛藤する思春期を超えたことにより、心身が成長したことによる悩みや抱える問題が高度化する。よって、高校教員はその問題を解決するためにも生徒の心理・心情について深い理解を求められる。例えば、1つの問題を抱えた生徒がいたとき、高校生活における人間関係においては、成熟した親との関係、同級生や上級生など上下関係、各教科とのそれぞれの教員との関係などの多くの人物と関わるので、小学生や中学生よりかは人間関係などが複雑になり、問題解決がより困難になる。そこで高校教員はカウンセリングなどの行動によって冷静に物事を判断することが求められる。 また、キャリア教育についても、教員は同様により高度な専門性を有していなければならない。中学校から高等学校の進学率よりも、高等学校から大学の進学率が低いことから、なんとなく高校に進んだ生徒においても、今までで一番大きな選択を迫られると考えられる。そこにおいて教員はキャリアの多様性についての専門知識を高め、生徒一人一人に合う適切な進路を提案していかなければならない。実際、高校生向けの大学進学情報は充実しているが、それ以外の進路の情報については希薄である。よって、生徒がまず進路先について一番に頼るのは、担任をはじめた教員たちである。その点で教員は生徒の人生を決めるという点で大きな責任を持つ。であるから、その大きな責任を受け止めるためにも、キャリア教育についての専門性を深めていかなければならない。 では、その専門性を獲得するためにどうすればよいのか考える。 まず、養成段階においては大学の学問をしっかり学び、習得することが求められる。なぜなら、勉学を通じて、高校から大学や社会とのつながりを意識することが求められるからだ。例えば、現状の大学の入試の問題でもそこの大学の学びにつながるような入試問題が製作されていて、当然ながら大学の学問は高校での知識を前提としている。よって、高校の学びを教える上で、教員は大学などの高等教育機関とのつながりを自ら学び、教育現場で伝えることで生徒に高校で学ぶ意義を持たせ、意欲を沸かせることができる。また、専門学校で職業教育をする際にも、将来の実用性においての見通しを示すことができ、同様に生徒の学習意欲を湧かせることができる。 また、教職生活後については、教員は常に学び続ける姿勢が求められる。なぜなら、教育は常に変化し続けるものであり、特に専門性を有する教員にとっては最新の知識を取り入れる必要があるからだ。特に、理系学問については常に新発明、新しい見解が示される。それについて教員はその新しい見解を反映することにより、学校という閉ざされた社会の中でも、その空間に新しい風を常に吹き込むことができる。例えば、鎌倉時代が始まった年について私たちは1192年だと習ったが、新しい見解により1185年となった。これも、最新の見解により改定されたものであり、教育が常に変化し続けていることを示している。これによって、生徒は新しい知識を得られて既存の知識にとらわれない学習ができ、より新しい学びをしようと意欲的に学習できる。

 

4.まとめ

 私は、すべての教員にとって必要であると考えられる資質能力として、様々な意見を吸収でき、個人の多様性を認められる能力とし、高校教員にとって必要である資質能力として、様々な分野において専門性を持つ能力として説明してきた。どちらの考えも、個人の多様性が望める社会、生徒の学習において見通しが立てられる社会などの将来的な展望を見通した上での意見である。冒頭に述べた通り、社会は、刻々と姿を変え続けている。よって、私は変わりゆく社会に適応した、未来を見通した教育者になりたいと考えた。

 

5.参考文献

・伊藤良高・中谷彪(2013)『教育と教師のフロンティア』晃洋書房

文部科学省 (2017)『大学入学共通テストについて』 確認日時:2018/07/12 http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/koudai/detail/1397733.htm